鍼とお灸でできること【手足の冷え】
手足が冷えるのは体の中の温かい血液が隅々まで巡っていないからだと思っています。
鍼灸施術でも血流を良くして手足の冷えを解消するお手伝いができると思うので簡単に説明したいと思います。
手の冷え
特に手先が冷たかったら手袋を履いても冷たいですよね。手先までたくさんの温かい血液が届いてないようです。
肩や背中のこりで筋肉が硬くなっていればそこで血流が悪くなります。腕も使いすぎて筋肉が硬くなればそこでも血流が悪くなります。手先までの間でどんどん血流が減っていきます。
そこで鍼の施術で肩・背中の筋肉を弛めて血流を良くします。腕も筋肉が硬くなっていれば鍼施術で筋肉を弛めて血流を良くします。血流が良くなれば温かい血液が手先まで届いて暖かくなってきます。しかも滞っている老廃物も一緒に流して排除します。血色も良くなります。
セルフケアのお灸では「温溜」「曲池」「四瀆」などのツボを温め緊張を緩めて気を整えてあげるのがいいと思います。
温溜(おんる)
「温溜」というツボは[手の陽明大腸経]にあり”温経散寒”(経絡を温め寒さの邪気を追い出す)作用があります。
曲池(きょくち)
「曲池」というツボは[手の陽明大腸経]にあり大腸を整える大切なツボで”調和気血”の作用があります。
四瀆(しとく)
「四瀆」というツボは[手の少陽三焦経]にあり”疏筋活絡”(そきんかつらく:筋肉の動きを伸びやかにし経絡の流れを活発にする)作用があります。
足の冷え
足の冷えも腰・お尻の筋肉が硬くなっていれば温かい血液が足の方まで降りないし、また返りにくくなるので浮腫みの原因にもなります。
鍼施術では背中・腰・お尻の筋肉をしっかり弛めて温かい血液が足の先まで届いて戻ってくるという正常なシステムができるようにお手伝いします。
セルフケアのお灸では「足三里」「三陰交」「太衝」などのツボで気血を巡らせ寒さと浮腫みの解消を助けることができます。
足三里(あしさんり)
「足三里」というツボは[足の陽明胃経]にあり”強身作用”(臓腑気血を補い体の抵抗力を高める働き)を持ち”調和気血”の作用があります。
三陰交(さんいんこう)
「三陰交」というツボは[足の太陰脾経]にあり浮腫み・冷え症などには常用の大切なツボになります。
太衝(たいしょう)
「太衝」というツボは[足の厥陰肝経]にあり旺盛な気血が巡るツボで”通絡和血”(経絡の流れを良くし血液の流れを順調にする)”清寒熱”(寒熱を整える)作用があります。